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    2017

04.19

« spring field »

ナユキです。コンバンワッ
春ですなー。うーん。

浅海――ッ

誕生日おめでとぉおおおお


というわけで長らく積んでいたアレを追記に収納しておきますー!!
ずいぶん間が空いてしまったので何ぞやって感じなんですけど。
ええんや!
元々浅海の為にやってる独り遊びみたいなもんだから!!ええんや!
ってな感じのアレですハイ。デフォが不親切仕様でサーセン。




*空軍妄想*

ヲタなら一度は通るであろう、軍パロです。だがしかし!
恐らく想像されている軍パロとは大分様子が違うのではないかと思われ・・・

妄想の基礎になっている設定についてはこの辺を参照ください。
あとは適当に左ツリーのカテゴリをご利用くだされ。
見なくても全然問題ないです。




『Fortitude , tough philosophy(不屈の精神であれ、強靭な理念たれ)』
―― 本当は 『24hr convenience!(いつでもアナタの為に♡) 』
という標語にしたかったと嘯く広報室長の定番冗句はともかく、中央広報
戦略室は現役将校、あるいは上級士官の積極的な民間交流を推奨している。
運営理念の第一義である国家運営における軍の存在意義と有用性―― 
とかく忘れっぽい国民の頭に、『平和は血の支払いによってしか購えない』
ことを意識させる為だ。
その為に行われる公営施設の慰問などは問うまでもなくつまらない仕事で
はあったが、搭乗停止処分を受けた自分にはお誂え向きなのかもしれない。

SADF(連邦空軍)第5軍団 航空隊第219中隊【C60(フラーレン)】の
隊長名義で予約した小さな会議室は強烈な西日に赤黒く染めあがっていた。
「広報戦略室から人材の貸し出し要請がきてな。たまには内勤も悪くないぞ」
俺たちがどれほど多くの支援を受けて飛んでいるかよく分かるからな、と
太平洋の波間を眺めた横顔に影が落ちる。
海軍航空隊から空軍創設期を経て、教官職へ。自他ともに認める生え抜きの
戦闘機乗りである隊長の前では多少腕に自信がある程度の若造など羽を
動かすこともままならない雛も同然だろう。
「… 処分理由は 『 不十分なデューディエリジェンス 』 って事になった」
デューディエリジェンス、と口にすればその意味する所になんとも
いえない気持ちになる。

Due diligence ―― 『 雇用主が払うべき、結果に伴う注意調査義務 』 。

「 『 職務不履行(パイロット・エラー) 』 なんざイマドキ死語だ。
パイロットの個人的な資質に欠陥が? 冗談じゃない、俺らは生体部品だ。
それ以上でもそれ以下でもない」 とひげを蓄えた口元を不快気に歪めて。
豪快で大らかさが信条の上官は部下に慕われない理由がなかった。
男女の別なく、おおよその人間が好む性格、自分とは親子ほどの差もある
顔には戦績と経験が皺となって刻まれている。
「これだから政治屋は信用ならん」
航空事故で発生した責任はパイロット個人が負うべきものではない。
知力、筋力、心身の健康状態。パイロットは航空機の性能を左右する最後の
部品であり、様々な認証を得て操縦席に座っている。
「… 期間は、どれくらいですか」
「ウチは暇じゃねえ、医者の所見が外れたらすぐにでも戻す。ま、当分
無理だがな。大体お前、最近眠れていないだろう。ひでえ顔だぞ」
視界がかすむのは気のせいじゃない。
最近は日増しに酷くなるばかりで、もう眠りがどんなものであったのか
すら曖昧だ。目を瞑るたび、夜が来るたびに一向に色褪せる気配のない
記憶が、鮮やかに脳裏に甦る。

連邦の西南国境線上空。
レーダーを避けて高度は低く、眼下には地平線まで永遠に思われるほどの
密林、濁りを帯びた河川、湿地帯が続いていた。
隣国の土地から風に流れ来る黒煙、瓦礫と廃墟の隙間を逃げ惑う、或いは
無駄と知りながらこちらへ銃口を向けた武装兵が手にしているのは恐らく
この世で最も活躍している銃の一つ、カラシニコフ――通商AK48だ。
高度はおよそ1500FT。それだけの距離があって地上の人間と目が合うわけがない。国ではなく、軍ではなく、装備を揃えた民兵組織。人質救出作戦とそれを遂行する友軍の支援任務とあれば正義はこちらにあったし、潜入任務の退路を確保するだけの簡単な航空支援のはずだった。

いうなれば危険予測の一つ。
或いは予測注意事項。
作戦本部が伝えるべき情報を失念していたのは問題だったが、事前に告げられていたからといって何が変わったろうか。答えは【否定(ネガティヴ)】だ。
こうした泥沼の戦場で犠牲を出さずにいられるわけがない。そこに子供兵がいないなんて事もありえない。
まだ成長の余地を十分残した体や小さな頭、柔らかい髪が塵芥のように地面へ
崩れ落ちる前のあの時、あの一瞬、そのあどけなく、しかし恐ろしいほど澄んだ眸が最期に映したのは自分だという確信がある。
「いい機会だからゆっくりして来い。その頑なな勤勉さはお前の取り柄だが、
それだけじゃ空は飛べん」
入隊した時から何度も言われ続けてきたことだ。
常に何でもない顔をしていろ。すなわち、
『―― 暴風の中にあってなお泰然であれ、両翼を伸ばす隼鷹の如く』と。

「自分の事で精一杯じゃ、いざって時に何も守れん」
そう言うと袖をまくり、丸太のような腕を見せた。
「技術ではなく知識でもない。人間が空で戦い、生き残る為に最も必要な
もの。つまりR.O.E(テーブルマナー)ってやつだ」
R.O.E(ルール・オブ・エンゲージメント)。
本来なら分かっていた事、起こりうるであろう事が起こっただけだと言いたいんだろう。上層部の見解は飲み込めたが、納得できたかは別問題だ。
そんな感情が顔に出ていたのか、
「なに、仲間は誰も責めちゃいねえ。お前が責任を感じるなら、それは
上司である俺の責任だ。なァ、【スクリーマー】。見失うなよ」

結局、演習ですらボタンを押すべき所で押せなかった理由は一度も
問われなかった。
その事実を自分から指摘できる筈もなく、配慮を断ることもできず、
さりとて逃げ出すこともできなくてこのザマだ。


『Archimedean solid』/アルキメデスの立方体
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